家康とガンジー

土 旧暦 9月 2 日 仏滅 辛巳 七赤金星 Ursula Yrsa V42 25092 日目

毎朝 8 時になると、時報代はりに僕の iPhone に「今日の言葉」が届く。アプリは Today’s Quote といふ。今日の言葉の中に、”anger” と ”enemies” といふ二語が見えたので、さては今日は日本の徳川家康の「怒りは敵と思へ」といふ言葉が取り上げられたのかなと早とちりしたら、さうではなかった。その全文を引用するとかうである。”Anger and intolerance are the enemies of correct understanding.” さういへば、家康の言葉よりも哲学的修辞が感じられる。でも、内容は同じかもしれない。家康の言葉は、人々が徳川幕府に向かって異を唱へることがない様に我慢を仕向けた言葉であるとも解釈されるのだが、もっと含蓄が深い読み方もある。一般に自制心を持って生きる人には共感が集まるが、時の権力者に利用されやすい一面もある。一方で自制心を保ちながら、他方で自分の権利を正しく主張する生き方は、そのバランスの取り方が結構難しいのではないかと思ふ。ところで、今日の Quote の著者は誰でせう。それはインドの活動家、マハトマ・ガンジーです。家康の言葉との共通点がちょっと面白いと思ひました。