買ひ物かごに品物を入れる時

月 旧暦 7月21日 先負 辛丑 二黒土星 Dagny Helny V37 25052 日目

小さい頃からその様に育てられたせいか、僕には吝嗇の癖がある。例へば、歯磨きのチューブなどは本当に最後になるまで絞って使ひきる。食事を終える時、お皿に食べ物を残さない。他の人からは嫌な奴と思はれるか知らないが、どう見られようがこれは自分の方針である。ものを大事にしたいと思ふ気持ちも吝嗇とどこかで繋がってゐるかもしれない。ものを大事にする気持ちは、日常の生活の中でどの様な態度に具体的に現れるかを考へたことがある。近頃ひとつの方法に気づいたので、そのことを書く。それは、何か買ひ物をする時、商品を手にとって買ひ物かごに入れるその瞬間に、「この品物は家に持ち帰ったらどこに置くか」を決めてしまふことである。例へばスーパーで牛乳のパックを買ふ時は、「君は家まで付いて来たら、冷蔵庫の扉側の席に座って欲しいのだけど、今、まだ前任者がそこを占めてゐるから、席が空くまでしばらくの間は、一番上の棚の奥に座ってもらふよ」と心の中で声をかけてから買ひ物かごに入れるのである。3足まとめて買ふと安い靴下があっても、どこに置くかを決めてからでなければ買ってはいけない。もしも、家のタンスの引き出しがいっぱいで、閉めることも難しい様な状態であるなら、まづ、タンスの中を整理して、新しい靴下が入る場所を用意してやることが先決である。新入の物品にはまづ居場所を用意してやることが、僕流のものを大事にするひとつの方法である。かうすれば、家に着いた時、買ってきたものをあっといふ間に所定の場所へ収めることができる。この様にすれば、家の中の整理も少しづつできていくのではないかとも思ふ。実際はまだまだ整理ができてないのであるけれども。