日曜日の散髪ごっこ

日 旧暦 2月8日 先負 辛卯 七赤金星 啓蟄 上弦 Tora Tove V9 24862 日目

僕はあまり散髪に行かない。昔はよく Eva が来てうまくカットしてくれたものだが、この頃は忙しいのと、住まひが遠くなったことで滅多に我が家に来ることがない。僕自身は頭を丸坊主にしても良いと考へてゐるのだが、同居人はそれを嫌ふので、結果的に僕の髪は伸び放題に伸びて来る。が、町の理髪店へ行くのも億劫な気がする。この頃はあまりにもボウボウになって来たので、けふは同居人に散髪をしてもらふことになった。同居人は字を書いても綺麗に書くし、芸術的な素養は僕より数段上なので、たとい散髪は素人であっても頼むところは大きい。その信頼感を前面に出せば良い仕事をしてもらへるものだ。すると同居人は「いらっしゃい、お客さん。安くしときますよ。どんな風に刈りますか。」とまあ、こんな調子で、すっかりその気になる。そして町の床屋さんの様に雑談を話しかけるのがうまい。あ、さういへば最近の日本の床屋さんってあまりお客に声をかけないのではないかといふ気がするがどうだらう。こちらも客になったつもりで、うちの嬶はね、とその悪口をこぼしたりするのだ。最後の支払ひは Swish でやった。Swish といふのは自分のスマホから相手のスマホへ電話をかける様にお金を送ることのできるアプリのことである。メッセージも添えることができる。その電話番号と銀行口座とはアプリの中で繋がってゐる。今では随分スウェーデン社会に普及する様になって、家庭内でもキャッシュレスになった。