今川節からの手紙(19)

月 旧暦 1月24日 赤口 戊寅 三碧木星 Vivianne V8 24849 日目

今から89年前に、今川節作曲楽譜第22号が発行された。昨年の11月24日のブログで第20号のことを書いた。その後の第21号はおそらく1月に出されてゐた筈だが、原稿が見つからないので、1月はブログへの転載を休んだ。第22号は「子供の村」(北原白秋 作詞)と「みつばち」(渡辺増三 作詞)の2編を載せてゐる。以下はその手紙の部分の転載である。

「作曲楽譜」第二十二号に 今川 節

「子供の村」一人の人が独唱すると、多くの人がその後をうけて斉唱するのです。かうして交互に歌って行きます。独唱部は、まあ音頭取りといった様なものです。この曲唱歌上の注意といったものは別にありません。又、思ひのまゝ自由に元気よく歌っていただきたいだけです。

「みつばち」とりたてゝいふ程の事もありません。メロディーハずっと以前の作です。あまりすきな曲ではありません。

先月の楽友照会は多くの方が非常に興味をもち、又喜んで下さいました。今後も時々あゝした事をやりたいと思って居ます。

私は音楽会のプログラムを集めて居ます。皆様のおつとめの学校でもし演奏会をおひらきでしたらその節是非一部御恵送を願ひます。

二月の終りですのにまだ雪がふります。

お互に元気と希望をもって春をむかへたいものです。

昭和三年二月十九日印刷 同二十日發行

發行者 福井県丸岡町巽 今川 節