古い家の悩み

水 旧暦 9月26日 仏滅 辛巳 七赤金星 Amanda Rasmus V43 24721 日目

もう何年か前のことだが、ある時間になると天井裏を走り回る動物が居た。それで、家の周りを見渡して、動物の出入りしさうな開口部を探し、瓦を使って塞いだことがある。すると、その次の日であったか、台所のガラス戸越しに一匹の猫が現れて僕の方を見てゐる。どうもこの猫が出入りしてゐたらしい。その猫は「オレの出入り口を塞いぢゃってひどいぢゃないか。ここはオレの住処なんだぞ」と僕に訴へてゐる様に感じられた。僕は猫が一般にする様に、気づいてゐながら気づかぬふりをしてやり過ごした。間もなくその猫を見かけることはなくなった。今回日本に帰って見ると、また天井裏を動物が走り回る音がする。前と同じ猫では無いと思ふが、我が家はよほど居心地が良いらしい。友達の大工さんに「何とかならないかな」と相談してみた。雨戸袋の下を指して「ここから出入りしてるのではないか」と言って、あり合はせの大きな石でそこを塞いでくれた。それからの数日は動物の音を聞かなくなった。やれやれと喜んでゐるが、古い家屋のこと、敵はまたどこに新たな開口部を見つけて侵入しないとも限らない。今日はブロック塊をいくつかホームセンターから配達してもらひ、以前の瓦をブロック塊に置き換へたりした。