教会めぐりの遠足

木 旧暦 4月13日 仏滅 辛丑 五黄土星 Maj Majken V20 24561 日目

家から歩いて5分のところに小さな教会がある。その教会の企画で「春の遠足」があって、同居人と参加した。遠足と言ってもミニバスに乗って30分ほどの距離にある教会を二つ見学する企画である。参加したのは僕らを含めて13名のお年寄りばかりであった。午前9時に出発して午後3時に戻って来るといふ手頃な遠足であった。途中にランチとお茶が含まれる。行った教会は Tunabergs kyrka と Kila kyrka であった。Tunabergs kyrka は僕は初めて訪れたが、人里離れた静かな場所にあった。広々とした青い空の下に緩いカーブを描く緑の広がりと白い一筋の道が美しく、気分がとても落ち着く場所であった。お天気に恵まれたのも大きかったと思ふ。教会の造りは古い木造で、床板も古い。内装の柱も少し傾きながらしっかりバランスを保ってゐて、石造りの教会よりも柔らかい感じがした。ランチを食べたのは教会に隣接する集会所で、その建物は昔、小学校であったらしい。パンフレットが置いてあった小机をよく見ると、上板は手前を持ち上げれば上に開く扉になり、中に教科書などを収納できるスペースがある。さういへば僕も子供の頃の小学校の机はこんな風であったかなと、懐かしい気もした。この辺は昔から鉱物が出る地域であって、それなりの産業があって人も集まり、小学校もあったらしい。もう一つ訪れた Kila kyrka は比較的新しいが、Kila dalen 地域の長い歴史の中で、3つほどある古い教会から移るようにしてできたらしい。祭壇にモザイクで金色の12の門がデザインされてゐるのが特徴である。観光名所として知られる場所ではないが、自分の住む町の近くにも、古いスウェーデンを感じさせてくれる伸びやかな雰囲気のところがあるのを知って、いい一日であった。僕はどうしても家に閉じこもりがちであるが、同居人は教会を通じて知り合ひも多く、今日の様な機会に誘ひ出してくれて、ありがたいことと思ふ。