大地殻変動時代の心配

水 旧暦 4月12日 先負 庚子 四緑木星 Erik V20 24560 日目

文藝春秋6月号の「西日本大震災に備えよ」といふ記事(鎌田浩毅京大教授)を読んだ。1995年阪神・淡路大震災に始まる一連の地震が挙げられて、日本列島の大地殻変動は今回の熊本地震で終焉する訳ではないと言ふ。これからさらなる巨大地震が予想されること、その被害は東日本大震災で出た被害を一桁以上上回るであろう予測が述べられてゐる。怖い話である。大地震が起きるたびに義捐金募集などが行はれるが、かうも頻繁に災害が起きると、「またか」の感覚になり、被災しなかった人たちには状況を想像してみる能力が虚ろになりがちだ。災害発生ニュースに麻痺した頃にドッカンとさらに大きなのにやられてしまふ心配がある。救援物資が必要な場所に迅速に届かないことを、被害に会はなかった人は批判的に見るが、渦中にある人にはそれ以上のことができないのだ。そんな状況が日本列島の広範な区域に同時に起きたらどうなるだろう。高層ビルのエレベーターが何日間も止まったらどうなるだろう。危機的状況を想像するのは楽なことではない。もっと楽しいことを考へたい。人は希望的観測に生きるものであるし、いたづらに悪いことを予想するのは慎むべきなのかもしれないが、起こりうるシナリオをちらりと頭の隅に描いてみることもたまには必要かなとも思ふ。人口過密都市を避けて暮らすことも一つの対策ではないかと思ふ。