台湾では民進党の大躍進

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台湾では土曜日に総統選挙があって、最大野党の民進党が大躍進した。これまで8年間続いた国民党政権は、中国共産党と協調して経済強化目標を掲げ、中台交流を積極的に進めて来たが、これからは風向きが変はることになる。中国は「一つの中国」を前提にこれまでやって来たし、これからもそれを継承したいであらうが、台湾の人たちは「一つの中国」を認めてゐない。お互ひが腹の中では別なことを考へてることを双方とも初めから分かってゐるので、結局は議論が進まず「一つの中国」は出来ないだらうと思ふ。すると中国は隠微な嫌がらせに出る心配もある。そもそも中国共産党はもっと人々の言論の自由を広く認めるべきだと思ふ。南シナ海の埋め立て工事をやめて、その浮いたお金で首都北京の空気を綺麗にすべきであると思ふ。さうして健全な経済発展を目指せば、中国に追随したい国はひとりでに増えて行き、「一つの中国」などと言ひ出さなくても問題は解決すると思ふ。一方で、テレビを見て台湾の人たちが熱狂的に「私たちは台湾人だ」と叫ぶのもなんか危ない気がした。個人がその民族の一員として決して恥づかしいことはしまい、と思ふ気持ちであれば尊いが、近代に入ってからといふもの、戦争は民族意識が妙に高揚したところに起きたのではないだらうか。