テロと難民

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NHKスペシャル 激動の世界 「テロと難民 EU共同体の分断」を見た。今はまさにEUの危機であると思ふ。大量に押し寄せる難民をもうこれ以上受け入れるべきではないと考へて、ドイツではメルケル政権に反発する勢力も増えてゐる。特別に過激な感情を持つ人たちではなくて、ごく常識的で一般的な人たちが、自分たちが平和に住む町に宗教も文化も違ふ人たちが大勢入って来て、自分たちの方が少数派になるかもしれないことを憂へてゐるのである。それは分かる気もするが、より大きな目で見れば、難民をヨーロッパ諸国は受け入れなければならないのではないかと僕は思ふ。その意味ではメルケル首相にはさらに頑張って欲しいと思ふ。ただ、統一通貨ユーロを守るためにギリシャなどがひどい目にあってゐる現状をドイツはどう見るのか。ギリシャに対してあまりに厳しい自制を求めてもダメなのではないかとも思った。テロの脅威が今年はさらに広がるかもしれない。テロを許してはいけないが、彼らをテロといふ手段に訴へなければ声をあげられないところまで誰が追ひ込んだかといふ面も先進国は思ってみないといけないかとも思ふ。