新札への移行

水 旧暦 10月21日 赤口 壬子 三碧木星 Beata Beatrice V49 24392日目

毎日持ち歩く財布の中に20クローネ札と50クローネ札が入ってゐる。新札発行に伴ひ、来年の6月30日まではそれらを使ふことができるが、7月以降は通用不可となる。ここで話は急に飛ぶけれども、以前僕は二つ折り財布の両面にユーロ紙幣とスウェーデンクローネ紙幣を分けて入れておいた。ある時、久しぶりに行った教会で献金するのに、たまにしか来ない教会だから、ちょっと多いけど50クローネ献金しておくか、と思って財布から50と書かれた札を取り出して、目の前に伸びて来た献金竿の先の袋の中にそれを入れた。ところが後で、出納簿の残高チェックをした時にそれは50クローネではなくて、50ユーロであったと判明した。一瞬青くなったが、一度納めた献金を「間違ひでした」とは誰も信じてくれないだろう。ケチな僕にしては、意図に反してものすごい奮発をしてしまったことになる。そんなことがあってから、もう教会へは行かなくなった。同じ財布に異なる通貨紙幣を入れることもやめた。僕が財布から現金を取り出すのはこんな時だけであるので、教会へ行かなければ財布の中の現金は何年もそこに留まり続ける。今財布に入ってゐるお金は、有効であるうちに使ひ切った方が良い。いや、できれば銀行へ行って新札と取り替へてもらへたらそれが一番良い。さう思って自転車を走らせて銀行まで行ってみたのだが、警報付きの鍵で厳重に守られた入り口のドアには、「当店では現金を扱ひません」と張り紙があるだけである。ATMはお金を下ろすことはできるが、預け入れはできない様にできてゐる。そして窓口は常に閉まってゐる。日本人が見たら驚くべき光景ではないかな。では古い紙幣は一体誰が引き取ってくれるのだろうか。まるで、「ババ抜き」ゲームの様に最後に引いた人が損をするのかな、と思ってしまった。ともかく、今日はもう12月である。まだ半年あるうちに使ひ切っておこうと思って、スーパーで現金を使って買ひ物をした。それで、財布の中の20クローネと50クローネは一掃された。ヤレヤレ。ちなみに100クローネ札と500クローネ札についてはさらに1年間有効である。