古い鉛筆

火 旧暦 7月12日 赤口 癸酉 三碧木星 Lovisa Louise V35 24304日目

机の上にペンたてがある。ボールペンなど何本も立ててあるのだが、特に使ひ分けてゐるわけでもない。宛名書きペンだとか筆ペン、マジックペンなどはそれなりに用途がわかるし、マーカーもそれなりに目的がある。それでどうしてもペンたてにはたくさんのペンが並ぶことになる。赤いボールペンは、それとは別に三色ボールペンがあるなら不要なのだが、でもさしてある。そして、何かを急いでメモしたい時に限って、たくさんの中から一番適したペンを瞬時に取り出すことができない。しばらく使ってなかったボールペンはすぐに滑らかに書き始められないこともある。本当に書きやすいペンだけを数本に絞って、なるべくペンたてをスッキリさせたい。それなら古いペンなど捨ててしまへば良いのだが、使へるものは何でも使ひたい精神が働いて捨てられない。それに、いつからあるのか、古い鉛筆まである。どんなに古い鉛筆でも木の軸をナイフで削ってやるとほのかな木の匂ひが漂ふ。それがいとしくて、古い鉛筆もまた捨てられない。僕が小さかった頃は鉛筆が短くなるとそれを挟んで書きやすい長さにできる補助文具があったが、あれは今でもあるのやら。僕は使ひ切ったボールペンのプラスチック軸を捨てずに補助文具の様にしてその先に短い鉛筆を挿して使ってゐる。古い鉛筆の1本1本も最後まで使命を全うさせてやりたい。