ハチのムサシは生きてゐた

月 旧暦 7月11日 大安 壬申 四緑木星 Bartolomeus V35 24303日目

一昨日のこと、掃除をしてまだ何ほども経ってない筈なのに床に黒いものがある。見ると熊蜂か何かの死骸の様である。箒で掃きとって、塵取りに載せて置いた。昨日は掃除をサボってしまって、今日になってその箒と塵取りでまた掃除を始めたら、黒い塊は集まったチリの中でモゾモゾと蠢き始めた。「死んだ筈だよお富さん」と鼻歌まじりで、その黒い塊を裏庭の芝生の上のやはらかい初秋の陽射しの中に置いてやった。いくら虫でも塵の中で往生するよりは草の上で往生したからうと思って移してやったのである。しばらくしてその置いてやった場所を見るとそこにはもう熊蜂は居なかった。秋の陽射しに励まされて蘇生したのかもしれない。