停電

土 旧暦 11月20日 赤口 丙戌 五黄土星 Sigurd Sigbritt V2 24077日目

雷の音が聞こえた訳でもないのに、今朝8時10分に突然停電した。自分のアパートのヒューズが飛んだので無いことだけはすぐに分かったが、どんな範囲で停電してゐるかは分からなかった。さらにこの停電がいつまで続くかも分からなかった。消費者に対するサービス王国日本では、かういふことが起きると分秒を競って復旧にあたるであらうが、ここスウェーデンでは文句を言ふところも無い。あるのかもしれないが、留守番電話で長く待たされるだけであるし、第一、停電では電話もインターネットも通じない。ひたすら待つしかない。「最悪の場合を想定せよ」と言ふささやきが聞こえる。最悪の場合とはもうこれきりで、永遠に電源が復旧しない場合である。まさかそんなことはないだらうと思ふが、うんと広域が停電して全発電所が再起動不能に陥ればかなり深刻である。どれくらいで復旧のメドが立つのかと言ふ情報があれば、それなりに心の準備もできるが、情報が無いと心が落ち着かない。その情報は仮にあったとしても、電気が無いのだから受け取り様が無い。電池式のアナログラジオが頼りになるばかりである。外は寒く薄暗く、ろうそくの火だけでは何もできない。停電の恐ろしさを今更の様に感じ、ちょっと不安な時間であった。停電は結局ごく狭い地域に限られた様で安心したが、それでも電源が復旧したのは10時35分であった。