銀行窓口でお金がおろせない話

金 旧暦 10月21日 赤口 丁巳 七赤金星 Alexander Alexis V50 24048日目

機械化がどんどん進むことで、スウェーデンの日常の暮らしでも色々な変化がある。昨日は銀行から通知が来て、来年4月からは銀行の窓口でお金をおろすことが出来なくなります、と言って来た。これまでもATMでカードを使ってしかおろしたことが無いから、さうなったとしても不便ではないのだが、そこまで行って良いのかと云ふ気がした。駅で切符を買はうにも窓口に人は居ない。家の自分の機械で買って、自分の印刷機で印刷して切符を持つことになる。困ったことが起きた時はお客様対応番号に電話をかけて、オルゴールの音を聞きながら何十分も延々と自分の順番を待たねばならない。先日、ストックホルム市内のATMで300クローネだけお金をおろさうとしたら、機械は最低でも500クローネおろせと言って来る。100クローネ札が不足してゐるから出せないとも書いてある。普通のお店での支払ひはカードで決済するから、手元に必要な現金はむしろ小銭であるのだ。それなのに、お金の専門店、頼みの銀行の機械が、500クローネ札しか出してくれなかったら、一体それをどこでどの様に小銭に両替せよと云ふのだらう。東日本大震災が起きた時、直ちに広域で停電になったが、その夕方まで辛うじて開いてゐたコンビニでは電子マネーを使ふことができなかった。お店の人は電卓で計算して現金のみで商品を売買してゐた。普段からあまりに電子決済に頼ると、さういふ災害時には大混乱に陥ってしまふ。略奪も起こりやすくなってしまふ。人手不足解消と経費節減のための機械化の推進は消費者に不便を強いる現実があることを実感してゐる。消費者天国の国、日本の人々にこんな感じ、分かってもらへないかもしれない。