春風

日 旧暦 3月28日 赤口 戊辰 八白土星 Engelbrekt V17 23818日目

「さわやかな春風の一日であった」。さっぱりとして気分の良いさまを言ふのであるから、かういふ言ひ方はをかしくないと思ふ。けれども、俳句では「さわやか」は秋の季語になってゐる。似た様な言葉の「清々しい」の方は季語になってゐない。この辺が日本語のちょっとむつかしいところかなと思ふ。外出する時はあっちこっちの戸締まりが面倒であるけれども、それらの戸を開け放すと良い風が部屋に入って来る。核家族化が進んだ現代は、全国どこへ行ってもマンションやアパートが住宅の主流であるが、かうして静かに畳の部屋に座して、時折やはらかに通ふ風を身に受けるのは何とも言へない趣があって良いと思った。