着替

火 旧暦 3月10日 赤口 甲戌 五黄土星 Ture Tyra V18 24186日目

歯を磨く、顔を洗ふ、髭を剃る、服を着替へる。これらは基本的な朝の日課であるが、やる気のない日はかういふ簡単なことさへも億劫に感じるものである。日本に来てひとりで暮らしてみると、緊張してゐるためか、一日中パジャマのままでダラダラすることが、今のところ、ない。ありがたいことと思ふ。それは意志が強いとか弱いとかいふ問題では無い気がする。家で掃除などの作業をする時は古着でやるが、買ひ物などで外へ出る時には少しましな服に着替へる。ピアノのおけいこをすることがあればそれも着替へてやる。季節の変はり目は気温に合はせた着替へもあるから、その上に出たり入ったりを繰り返すと日に何遍も着替へなければならず、おまけに一人暮らしではその都度戸締り用心火の用心のチェックなどもあって、結構面倒くさい。それでなるべく外回りはまとめてやる様にする。しかし、見ようによっては、1日に何遍も着替へる生活はそれだけ多様な生き方をしてゐる証とも言へる。若い頃、日本で仕事をしてゐた頃は着替は朝夕1回づつに限られてゐた。つまり、スーツかパジャマかを着替へるのみで、その中間に1時間でも良いから、カジュアルな服を着る時間があったら良いなと思った思ひ出がある。1日に2回しか着替へない生活はそれだけで心を荒ばせる気がする。それを思へば、外出の都度、着替へる暮らしができる生活は幸せとも言へる。面倒がってはいけないのだと思ふ。