武蔵川光偉

火 旧暦 7月28日 仏滅 壬申 四緑木星 Alfhild Alva V36 23583日目

日本経済新聞夕刊の「人間発見」というコラムには今週武蔵川光偉さんが登場している。この人誰だろうと思ったら、あの往年の横綱武蔵丸のことである。今は堂々の親方になられたらしい。武蔵丸について僕はそれほどファンと言うほどでもないが、比較的好意的に感じられる人である。その現役時代から武蔵丸は改名したことが無かった。それが僕の同情を引いた。当時のライバル「貴花田」、「若花田」などは、名門の生まれということからくるのだろうか、何度か改名して、最終的には「貴乃花」、「若乃花」という立派な名前をもらった。それに引き換え、「武蔵丸」は外国出身というせいか、改名してもらっていない。そのこと自体は特に問題にすべきではないかもしれないが、問題なのは、名前の最後に「丸」がつくことだ。横綱の名にふさわしいとは思われなかった。「日吉丸」は「木下藤吉郎」、「羽柴秀吉」と名前が出世していった。「牛若丸」は「源義経」になった。「松寿丸」は「毛利元就」になった。日本人なら「丸」がつけば幼名であると誰もが想像するのに、今をときめく横綱がそのような名前のままなのに、知って知らぬ振りをするのは差別ではないだろうかと思った。しかし、自分で名前を考えてあげても良い名前は浮かばなかった。昔、僕は西武線沿線に住んでいたので、「武蔵関」はどうだろうかと思った。その隣の「東伏見」だって悪くないぞと思ったりした。安易でありすぎるか。僕でさえ、このように名前を考えてあげようという気がおきたのに、誰もそうしなかったのはどういう訳だろうか。横綱がもっとよい四股名をもらっていたらもっと強かったかもしれないのにと思う。済んだことを話しても埒がないが、今回、親方は「武蔵川光偉」という実に立派な名前をおもらいになった。これでようやく僕も落ち着いた。親方には日本の相撲界のために頑張ってもらいたいと思う。