山本五十六

土 旧暦 6月27日 友引 辛丑 八白土星 Tage V31 23552日目

新しいテレビになったので、今日の週末に番組表を見ていたら、ちょうどJSTVで東映映画「山本五十六」をやっていたので映画鑑賞をした。簡単にその感想を書いておこうかと思う。山本五十六が如何に三国同盟に反対し、日本が戦争に巻き込まれないように努力したかについて良く描かれていたと思う。自分の意思に反して武力行使への道を余儀なく歩まねばならぬ立場に立たされてしまう苦悩と、その帰結として死を覚悟するに至る過程がひとつの世界を完結させている。一般国民が過ちに気づかずに世論が暴走してしまう様子も、現実はきっとあのようであったのだろうと思わせるものがあった。日本を戦争へと駆り立てたものは一体何であったかを改めて考えさせる映画であると思う。番組を見て一番に思ったことは、あの大東亜戦争はもはや僕たちの歴史上のものになってしまったという感慨である。物語として語られるようになるだけの時間が過ぎたからあのような映画が出来たのだと思う。その意味で歴史映画として良い作品であると思うが、ただ僕が心配するのは、戦争を題材に取っている映画であるというだけの理由で、この頃何となく右傾化しつつある世論をおかしな具合に刺激することはないだろうかと言うことである。そういう心配をするのは僕にとっては、あの戦争は、物語となるにはまだ十分な時間が熟していないからかもしれない。