詐欺の時代

水 旧暦 4月27日 赤口 壬寅 六白金星 芒種 Bo V23 23493日目

現代ほど詐欺にあわないように気をつけなければならない時代は無いと思う。銀行がオンラインを始めたのは僕がまだ学生時代の頃だった。今はオンラインなど当然のシステムであるが、あの時代には画期的な出来事であった。銀行にアカウントを設けた時、窓口に立っていた接客担当のおじさんが、4桁の数字を忘れないように、暗証番号は自分の生年月日にしておくと良いですよと親切に教えてくれたのを覚えている。今では考えられないアドバイスであるが、それくらい、あの時代は詐欺というものから縁遠い社会であったのである。この頃のニュースを見ると、どこかのサーバーから顧客アカウント情報が盗まれたとかいう類の事件が頻繁に起きている。セキュリティシステムを強化する試みはきっと進んでいるのであろうが、今のままではどこまで自分たちを守りきれるか不安な気もする。振り込み詐欺も現代の特徴である。このごろは「母さん助けて詐欺」とか言うそうであるが、困った時に相談に行くのは父ではなくて母なのだろうか。本当の息子からお金を融通してくれと電話がかかった時でも、「お前をそんな息子に育てた覚えはないよ」と言って電話を切れば済むだけの話なのに、どうして日本の多くの親たちはそれが出来ないかなと思う。新聞やテレビで「皆さん気をつけなさい」とあれだけ騒がれていても、まだ振り込め詐欺に引っかかる人が居るということが僕にはちょっと信じられない。