鉛筆

土 旧暦 1月28日 仏滅 甲戌 八白土星 Torbjörn Torleif V10 23405日目

会社の机の鉛筆立てには鉛筆やらマーカーやらボールペンなどがたくさんさしてある。そのくせ、いざと言う時に使えないものが混じっていたりする。シャーペンを使うと出番が無くなるので鉛筆は鉛筆立ての中でいつまでも忘れられている。ちょっと気の毒な気がしてこないだからシャーペンを使わずに鉛筆を使うことにした。使わないからと言ってそのまま捨ててしまうのはもったいない気がしたからである。さしてある鉛筆がなくなったらまたシャーペンに戻ろうかと思う。芯が減ってくると小刀で少し削る。子供の時は翌日学校へ持っていくために夜鉛筆を削るようにしつけられた記憶もある。そんな平和な思い出をふっと思い出したりした。あの頃は芯の先までとがるように削ったが、今はまわりの木の部分だけを削ることにしている。芯を削るとあたりが汚れることもあるが、芯を少しも無駄にしたくない気持ちもある。太い芯でも構わないような大き目の字を書く。少し斜に構えて次第に鉛筆を回転させるような書き方をすると結構良い。鉛筆削りとしては、子供の頃、鉛筆を差し込んでぐるぐる回す道具もあった。ハンドルがついている鉛筆削り器をもらった時は文明の利器を身近に持ったことのうれしさに興奮した思い出もある。あの頃はそれほどモノがなかったのである。だが、鉛筆を削るにはやはり小刀で木の部分だけを削るのが良いと今の僕は思う。なるべくシンプルに暮らしたいという気持ちもある。ずっと昔、シャーペン1本だけ持って模擬試験か何かを受けた時、英語の聞き取り試験に及んで芯が出なくなり、放送はどんどん先へ進むし、えらくあせった思い出もある。そんなことも思いながらちょっとしたきっかけで鉛筆の良さを見直した気がした。あ、あとひとつ、大事な思い出を白状しよう。問題が解けない時によく鉛筆を倒した。あれはシャーペンでは対称性が悪いのでやはり鉛筆で無ければならぬ。今の受験生も参考にして欲しい。