新聞を読む時間

土 旧暦 12月1日 赤口 戊寅 六白金星 新月 Frideborg Fridolf V2 23349日目

去年の前半までは仕事で日本に行っても本当に忙しい日が続いた。目まぐるしいほどの繁忙の日々であった。お客さんからお仕事をいただいてしまって、自分のような無能の人間が組織の一員として何とかそれに応えようとすると、形だけでもそうするしかないような、それでいてそれを放棄するのは結局自分を否定するのではないかというような気分であった。朝ホテルを出るとコンビニに寄って新聞を買う。一日のうちのどこかでそれを読む時間があるだろうと思って買う。ところが、見出しにさえも目を通す時間が無いままに一日が過ぎる。そうしてまた翌日も同じパターンに落ちる。読まない新聞が部屋にたまっていく。それが続くとそのうちに新聞を買う気も失せてしまう。そんな日々もあったが、それに比べれば今は本当に楽をさせてもらっている。ありがたいことと思う。電子版は外国に住んでいても読むことが出来て、自動検索などの機能も予想以上に便利なものである。日本経済新聞の文化欄は、その紙名を日本文化新聞と変更しても遜色ないのではないかと思われるくらい充実している。実際僕はそういう読み方をしていて、文化新聞の割には経済記事も結構充実しているじゃないか、くらいに思って眺めている。新聞は朝刊も夕刊も有閑人種のものかもしれないが、タブレットなどの登場もあり、電子版の方が、紙新聞よりもはるかに記事に接する時間が長いことを実感する。その分、忙しい人にも向いているのではないかとも思う。ひとつだけの新聞を読むと考え方が偏るかもしれないので、本当は複数の新聞に目を通したい気持ちもあるのだが、それもなかなかできないでいる。