文明とは何か

金 旧暦 6月23日 仏滅 癸卯 六白金星 下弦 Lars V32 231572日目

文明とは何かという問いかけはあまりにも大きくて、簡単に答を出すことが出来ない。色々な人が色々なことを言っている。僕も自分なりに考えてみると、それはまず技術の体系に支えられたものであろうと思う。単に科学技術だけをさすのではない。人の心に何かを伝えることも立派な文明である。お互いの立場が離れていればいるほど、それでもつながるものがあればその文明度は高いと思う。アーとかウーとか叫んでいるだけでは何も伝わらないから言葉が発達した。それも技術の体系には違いあるまい。文化は暮らしの中のひとつの習慣であり、その土地に固有なものであろうと思う。それに対して文明はその土地だけのものとは限らない。技術はどこまでも進歩していくから、これから先、文明もどこまでも進歩するのだろう。だが、進歩とは何だろうか。原子力発電は現代文明の象徴のように思われるが、事故になれば恐ろしい事態を引き起こすこともまた文明のもたらした負の面であることを認めなければならない。それはやりすぎであったのかそれとも未熟であったのか。文明に目的があるだろうか。あるかもしれない。文明のめざすところは危機を回避して人々が平安に便利に生きることができるようにすることにあるように見える。だが人々が危機感を持たなくなると今度は人々の精神が後退するようにも見える。文明とは生き物で、いつまでたってもこれこそは本当の文明であると呼べるものにはいきあたらないのだろう。