玄関の鏡

木 旧暦 6月1日 赤口 辛巳 一白水星 新月 Sara . V29 231550日目

僕の住んでいるアパートの部屋のつくりは、東側に窓を持つ居間と寝室が並び、西側に台所、玄関、仕事部屋が並ぶ。玄関に入ると廊下が真直ぐにのびて、その突き当たりはちょっとした間になっている。そこは家のほぼ中心になるが東からも西からも外の光が届きにくいので陰影の空間でもある。居間への入口はガラスの扉になっていて、その奥の方には裏へ抜けるドアがある。玄関から見ると真直ぐの廊下の延長線上にガラス戸越しに裏口が見えるので非常扉としても分かりやすい。中央の間の左側は押入れ、右側はトイレ及び浴室になっていていずれも窓は無い。中央の間からはどの部屋にもアクセスできる場所になっている。僕と同居人はこのつくりが大変気に入っていて、スウェーデンに来て2年目からはずっと20数年間、このアパートに住み古した。仕事部屋と呼んでいる部屋は以前は娘の部屋であった。仕事部屋というよりも実質的には主婦の部屋である。今、同居人と二人で暮らすにはちょうど良い大きさである。その中央のちょっと暗い場所に全身が映る鏡がおいてある。いつも使い慣れているので何も思わなかったが、今回の休みで家にいると、あそこに鏡は置く場所として相応しくないのではないかと、ふと気づいた。外してしまいたい欲求がおこった。しかし、全身を映す鏡が家に無いとちょっとまずいかと思い、使っていない板鏡2枚があったのを思い出し、それを縦につないで玄関の狭いところに取り付けてみた。すると明るい場所で、お出かけ前に、全身の映る鏡ができた。取り付けてみるとなかなか良い感じで、同居人もこれなら悪く無いと言ってくれた。それで、今まで使っていた中央の間の鏡を外し、誰か他の人に使ってもらおうかと思ってリサイクルのお店まで持って行ったのだが、お店は夏休みで閉まっていた。