夏休み5日目

火 旧暦 5月21日 先勝 壬申 一白水星 Andre Andrea V28 231542日目

Makarskaの町には路地が多いが、いずれも山に向かってかなり急な坂道になっている。少し上の方まで歩いてみたが、あまりに暑いものだから、途中まで行って引き返した。クロアチアという国は思っていたよりも平和であるように見受けられた。この平和な人々が、しかし、民族の問題になると話は別なのかというところが、僕にはなかなか理解できないところである。第二次世界大戦ユーゴスラビアと呼ばれていた地域には、セルビアクロアチアスロベニア人などが住んでいたが、1991年に大きな変化があって、クロアチアユーゴスラビアから分離独立する。その結果として、クロアチア領内に住むセルビア人は退避移住せざるを得なくなった。それで現在は、クロアチアに住むセルビア人の数は非常に少ないらしい。民族とは何だろうかと思う。言葉もクロアチア語セルビア語とはほとんど同じ言葉であるという。セルビア語はキリル文字を使用するという違いはあるらしいが、話し言葉としては互いに十分通じるらしい。言語を共有するのに民族としては別であるというところがよく分からない。英語で Japanese といえば、日本語をさすこともあるし、日本人をさすこともある。言語と民族というふたつのものが英語では区別されずにひとつの単語で表されている。日本人とは日本語を話す人のことで、たとえ外国人であろうと日本語を話せば日本人であるし、日本人であろうとあやしい日本語のものは日本人ではない、くらいに僕は思っているのであるが、共通の言語を有する者同士が別な民族であるというところは、僕にはよく分からない。日本人の顔を見ていると、大陸系の顔あり、南方系の顔あり、北方系の顔ありで、色々なところから集まっているんだろうなと思う。それでいてみなが自分たちは単独民族であると思っている。国土が狭いせいもあるのかしれないが、「和を以って尊しと為す」という十七条憲法の精神は今も生きているからだと思う。それぞれの国にはそれぞれの事情があるのだろうと思うから、安易なことは言えないが、この憲法の精神は世界中で見直されても良いのではないかと思う。