自家用原子炉を夢見た男

火 旧暦7月3日 先負 己丑 二黒土星 Karin, Kajsa V31 22819日目

今年は福島で未曾有の原子力事故があり、広島、長崎の日も近づいて、放射能はもう結構と、日本中が神経を苛立たせている時に、わざわざ、こんな記事を書かなくて良いのに、とも思うが、面白がっているわけではない。今日のスウェーデンの新聞(ウエブ)に、原子炉を自分の住むアパートに作りたいという奇想を思いつき、警官まで出動するに至ったという、ちょっと人騒がせな事件のあったことが小さく出ていた。若い者は変なことを考えるので困る。まず、放射性物質を外国から購入したというのでドキリ。本来、厳重に管理されるべき物質が、そのスジでは意外と出回っているのか、と心配になる。でも、買ったのは火災報知器で、その中にある物質が、その火災報知器の中にある限りは所持してよいことになっているものをこじあけて取り出したらしい。物理学の本をたくさん読んで勉強したというこの31歳の男は、関係当局に、家で原子炉を作ることは法律的に許されるでしょうかと、マンガチックな質問をした。アパートに立ち入り検査を受けて、問題になるような放射能は無いことが確かめられて一件落着。男は、このホビープロジェクトのために小遣い銭をいくらか投資したそうである。タービンや発電機を作るのは難しい、とつぶやいたそうだ。熱エネルギーから直接、電気エネルギーに変える装置が出来たらすごいなと思うが、それは原理上出来ないのだと思う。夢だけは買ってあげたい。