復旧の兆し

火 旧暦 2月25日 友引 癸未 八白土星 Jonas, Jens V13 22692日目

東北関東大震災については、発生から2週間を過ぎて、漸く復興の兆しが見られる。通常の災害では、復旧のための大きなポイントはライフラインの復旧と物流の復旧と家屋の復旧とに集約されるのではないかと思うが、今回の災害では、広域にわたって家ごと町ごと役場ごと津波にさらわれたのであるから、復旧しようにも対象が無い。かろうじて命拾いした人々も行き場をなくして途方に暮れている。故郷の突然の喪失、家族との突然の別れなど、あまりのできことに人々の心の平常への回復にも長い時間がかかると思う。役場の戸籍の原簿まで流失したとあっては、どうやって役場の機能が回復できるのだろう。災害時の被害の迅速な把握の為にも国民総背番号制は必須で、それを全国的に分散してバックアップを持たせておくことも重要ではないかと思う。おかしな具合に個人情報保護を唱えるべきではない。東北関東大震災は天災であった。そうであるからこそ、人々はまた頑張ろうという気持ちが、自然に素直に湧き上がるのである。だが、この地震津波原子力発電所を襲って、今なお深刻な事態に陥っている部分については、前半は天災であるが、後半は人災である。今日は漏れ出た放射性物質の中にプルトニウムまでもが検出されたことが報道されていた。事故は終わっていない。今なお現在進行形の毎日である。如何にこれ以上の放射性物質の流出を防ぐか、事故の収束の為に日本の官民の持てる総力をそこにつぎ込まなければならない状況が続いている。エネルギーの確保と災害の防止とについて、僕たちは真剣に考えなければならない。これは文明と自然災害との戦いである。自然災害の前に容易にへなへなと文明が屈すべきでは無いと思う。