長い金曜日

金 旧暦 2月18日 先勝 壬午 七赤金星 Gudmund Ingemund Långfredagen V13 22333日目

復活祭のことをスウェーデン語ではポスクという。英語でイースターという。ポスクと言った方が遥かに復活祭らしく僕の耳に響くのは何故だろうか。復活祭はヨーロッパの歳時記には欠かせない大きな行事である。お祭り好きの日本でも人々は復活祭にはクリスマスほどに騒がないように見受けられる。もともと騒ぐような性質の行事では無いから、何もしないのはむしろ良いことであるかしれない。受難曲ではジングルベルほどに商売に相応しくないこともあるだろう。今日の金曜日も晴れて陽射しが明るかった。数日前には掃除の車が町をきれいにしていた。冬の間に歩道がすべらないように砂がまかれるのであるが、雪が解けると道路の上に砂がたくさん残る。ポスクの前にはそれを取り除く車が出動する。丸いブラシがクルクル廻りながら路面を滑って砂を集めていくのである。集めた砂は大量になるはずだ。また来年使うのだろうか。ともかくも町のあちこちがきれいになった。こうして万物は春に囲まれていく。イエス・キリストの痛みと暖かい陽射しとがひとつになって、何かを語るかのように光が窓辺に落ちる気がする。