地図の変遷

木 旧暦 9月5日 先勝 庚子 三碧木星 Marika, Marita V43 22171日目

電子計算機の上で地図が検索できるようになって、自分の必要な部分を好きな縮尺で紙に印刷して、それを片手に持って町を歩く人をよく見かけるようになった。むろん携帯電話の画面で見るなら紙に印刷しなくても良いが、前もって紙に印刷しておいた方が僕らにははるかに見やすい。皆がこのような使い方をすれば、地図の出版社は発行部数を減らしているということはないだろうか。僕の好きな地図は、広げると新聞紙くらいの大きさになる地図である。手元にある、もうぼろぼろの東京都心部地図は、縮尺で26,000分の1である。260m歩くと地図上で1cmの移動になる。これくらいの地図が一番使いやすいように思う。それにしても世界中の地図が機械の上で検索できる時代である。年老いてから全国をくまなく歩いて精密な地図を作成した伊能忠敬や、日本の地図を持ち出そうとして幕府の取調べを受けたシーボルトなどは今の時代をどう見るだろうか。