羽田vs成田

水 旧暦 8月26日 先負 壬辰 二黒土星 Stellan V42 22163日目

羽田空港の4本目の滑走路の完成を機に、国際空港化が進むということである。ハブ空港として機能を強化することが主たる狙いであるという。そうなれば利便性は確かに増すであろうが、僕はその計画には反対である。日本の地方都市から海外へ旅行する場合、韓国経由で行くルートがあり、日本の実に25都市から仁川空港に路線があるそうである。アジアのハブ空港を韓国や中国に持っていかれては大変、ということで羽田空港ハブ空港化が計画されたらしい。しかし、どうであろうか。地方の利用者から見れば、ハブ空港とは単に乗り換え空港である。単に乗り換え空港であるなら、何も都市の中心部の過密域で乗り換えなくても、少し離れたところで乗り換えればいいじゃないかと思う。羽田を国際空港化することよりも、成田と地方都市を結ぶ路線こそ充実させるべきではないかと思う。実は羽田空港は国内線の既にしてハブ空港である。そこに国際線をつなげば容易に国際ハブ空港が実現することは分かる。けれどもそれは空のダイヤ過密をさらに深刻なものにする危険をはらんでいる。成田と地方都市を結ぶ路線を充実させれば、それらの路線は経営的に赤字に陥るおそれが大きい。まさにこのために各航空会社は成田から多くの地方都市への乗り入れに慎重であるのだと思う。しかし、そこを敢えて実行するのが戦略というものではないだろうか。旅行者が成田周辺でホテルに泊まれば宿泊費も安く上がる。しかし、都心でホテルに泊まれば高くつく。結局羽田のハブ空港化は経済の都市への集中をさらに助長するだけのものとなろう。そしてこの過渡の集中によって、都市がやがて払わなければならないであろう大きな代償を予想する人はいないのだろうか。