天才チンパンジー

火 旧暦 閏5月22日 友引 庚申 六白金星 Folke Kronprinsessans födelsedag V29 22071日目

1週間ほど前だろうか、天才チンパンジーのテレビ番組を見た。驚いた。画面に1から9までの番号の付いたカードが無作為に並んでいる。数字の小さい順にそのカードにタッチしていくゲームであるが、それをチンパンジーは見事にこなしていった。これだけでもすごいと思うが、驚くのはまだ早い。最初のカード1をタッチすると直ちに残りの8枚のカードに書かれた数字が消えるのである。数字の配列をしっかりと覚えてからでなければ最初のカードにタッチできないことになっている。僕などは10秒間じっと眺めてからでも配列の順序を覚えられない。それなのに天才チンパンジーは瞬時に全部を読み取って誤らずカードを選んでいくのである。目の前に広がる世界を一瞬のうちに読み取って情報処理するこの能力はどうだろう。サブリミナルの間の情報処理である。この天才チンパンジーは名前をアユム君といった。人間でもスポーツ選手はこういう能力が高いのかもしれないが、アユム君のこの能力には本当に驚いた。例えば人が一枚の絵の前に立った時、見た瞬間から感動に至るまでにかかる時間に個人差があるだろうか。一目ぼれという言葉もあるが、僕には一瞬で美人だなと思う女の人に会う事は少なく、たいていの人は5分ほどしてから、あの人はやっぱり美人だなと思うことが多い。