雨の東京

火 旧暦7月5日 大安 丁丑 八白土星 Ulrik Alrik V32 21727日目

朝出かける時には雨が降っていなかった。プールに半時ほどいただけなのにその帰りにはもう雨であった。お天気の変わり方が急であったので傘の用意の無い人もあった。僕とすれ違いに年配の奥さんが、きっと旦那さんにであろう、蛇の目でお迎えに行った。この頃見かけない風景である。きっと恩ぎせがましい事を何も言わずにそっと傘を差し出すのであろうなと想像したが、ついていって確認まではしなかった。雨は段々ひどくなって、アパートの前まで戻って来た時にはどしゃぶりになった。その後で洗濯をすませて再度仕事に出かける時にはまたやんだ。お昼休みには窓の外が夜のように暗くなり、沛然として雨が降った。道路をたたく雨がしぶきをあげて跳ね返り、地面の上に白い煙のように広がって波を打った。雷も鳴った。こないだから平岩弓枝西遊記を読んでいて感化され、自分でも風を呼び雨を降らせる練習を繰り返したので、こうなったのではないかと責任を感じた。都内の下水工事の人がマンホールで急な水の増加に流されて命を落としたのである。この頃の雨はこわい。