社会奉仕

火 旧暦9月20日 仏滅 丁酉 九紫火星 Isabella V44 21448日目 7.6℃

僕らの住んでいる地域には春と秋と年に2回、共域掃除の日がある。みんなが集まって春には潅木の生えている辺の土おこしをしたり、秋には枯葉を集めて掃除をしたりする、いわば全員参加が原則の社会奉仕の日である。先週の土曜日がその日であったのであるが、僕は家にいなかったので出ることができなかった。1世帯からひとり出れば良いことになっているので同居人に出てもらった。出ることのできない家は前もって掃除をしておくか、いくらかのお金を納めることというルールがある。そういうルールがあると、お金があってそんな土仕事などしたくないという人は、自分が家にいてさえお金を出して掃除に出ないという人も現れるかもしれない。しかし、こういうことは本来お金で解決すべきことではなくて、自分も同じ地域に住む人間であることを周囲の人に示し、ちょっとした近所のふれあいの機会でもあると思う。昔の話であるが日本に帰った時、似たような地域の川掃除があって、たまたま帰省していた僕はその掃除に参加してみたのであるが、その場に全然顔を見せずに、憩いの場所にのしをかけたビールを届けるだけの人もあった。こちらではさすがにビールを届ける人はいないし、そういうことを許容する社会的雰囲気もないが、憩いの時はあって、皆でソーセージをパンにはさんで食べたり、コーヒーを飲んだりして談笑するのである。今秋はその機会を逸した。折りしも仕事場の窓の外の木は梢のものをあらかた落とし切っていた。落ち葉炊きの季節であるが、そういうことをこちらではしないし、多分日本でもそれが出来る地域など今はもうあまりないのであろうと思う。