2024-12-25 (水)(令和6年甲辰)<旧暦 11 月 25 日>(大安 癸亥 一白水星) Juldagen 第 52 週 第 27709 日
世界の情勢を見てゐると、この地上から総体的に民主主義が衰退していく様な感じを受ける。代はって専制主義や権威主義の国が増えてゐくやうに感じられる。アメリカでは来月にトランプ大統領が就任する。選挙で民衆から選ばれるといふ手続きを経たのであるから、これはもう立派な民主主義だと思はれがちだが、そこは何か本当の民主主義とはズレた力が支配してゐる印象が僕にはある。民衆に支持されるだけで民主主義が実現するなら、ヒットラーだって圧倒的な大衆の支持を得て生まれた政権ではなかったか。戦後の日本は主権在民といふことで民主化が進んだが、戦前の日本の軍部の横暴を支へたものは他ならぬ大衆の熱狂であった。主権が国民に存しなかったから戦前の日本は民主的でなかったのだといふ言ひ分では説明しきれないものがある。最近では兵庫県の斎藤知事も選挙に勝利したとは言ひながら、真の民主主義とはズレた路線を進まれた印象がある。選挙の結果が、SNSの影響といふ予期せぬ展開であっただけに、ご自分ではそのことに十分気づいておいでである様に見受けられる。それで、そんな後ろめたい感情を心の奥に抱へながら平静を装って果たして良い政治ができるものかどうかが心配である。民主主義はよその国ばかりでなく、日本国内でもじはりじはりと衰退しつつあるのかもしれない。もしも民主主義が本当に素晴らしいものならば、なぜ衰退したりするのだらう。もともと民主主義の考へ方は西洋から出発してゐる。そこには自己を主張する行き方、権利だけを主張する行き方、甚だしい場合には他を侵略するといふ行き方が根底にあるからといふことはないだらうか。戦後の日本はそんな価値観を西欧から一方的に押し付けられた印象がある。もしも今、そこに伝統的な東洋の美意識や節度が、誰からも強制されない形で融合されるなら、民主主義に回復の機会が与へられるのではないかと期待したい。ただ、日本人もすでに東洋的な節度を忘れてゐるのかもしれない。また本来、東洋的な価値観の信奉者であるはずの中国や北朝鮮が権威主義に落ちてゐる現状を見ると、民主主義の回復はやはり困難なことなのかもしれない。
