勇気の証言ーホロコースト展

金 旧暦 9月7日 先負 壬戌 八白土星 Birgitta Britta V40 24702 日目

敦賀きらめきみなと館で「勇気の証言ーホロコースト展」が昨日から開かれてゐる。福井展としてわづか5日間の展示であるのは少し寂しい気がするが、全国の会場を巡回するのであれば無理も無い。電話で誘ってくれる友達があって、自動車へ乗せてもらって見に行って来た。現代史の中でも1935年から1945年までの10年間は20世紀でも特に大事な時期であったと思ふ。この時代は核分裂の発見から原爆の発明まで一気に技術が進んだといふ一面もあったが、ナチスの台頭、ヒトラーによる人種隔離政策、強制収用所での大量殺戮の嵐がヨーロッパを席巻してゐた。展示はその辺りの状況を丁寧に説明してゐたが、特に、アンネ・フランク杉原千畝の二人を特集した展示になってゐた。僕らはどうかすると、「それらは過ぎ去った出来事、僕らの生まれる前のこと、自分には責任のないこと、結局は過去のことさ」と思ってしまひがちだが、人間が犯し得る間違ひの火種を僕らは今も心理の奥深いところに引き継いで持ってゐる事を反省しなければならないと、展示を見て思った。日本人は、安全を求めて、上からの命令や社会の全体的ムードにあまり逆らはずに従順となる性質があるが、本当に大事なことに対しては、決然として自己を主張できなければならないと思ふ。そのためにはきっと歴史を知らなければならないのだろうと思ふ。