プールで追ひ剥ぎにあふ

日 旧暦 5月13日 大安 乙亥 七赤金星 Leo V26 24246日目

天気も良かったので町のプールへ行った。無料開放してゐる屋外プールである。入場の際に窓口もなく、誰のチェックも受けないままで外から自由に脱衣室まで入ってくることができる。脱衣室の外には小さな貴重品ボックスがある。貴重品はそこへ入れて、自分で持参した錠を扉にかける。今日もその様にした。ここでサングラスを外してしまふと不自由であるので、サングラスはつけたままで脱衣室に入り、裸になってからサングラスを鞄のポケットにしまった。ポロシャツとズボンはフックに掛けたが、下着とステテコと靴下を人の鼻の高さにあるフックに掛けるのは憚られたので、それらをたたんで同じ鞄に入れた。バスタオルはシャワー室に近いフックに掛けた。鞄とヘルメットは長椅子の上に置いて泳ぎに行った。さて、水泳を終えて脱衣室に戻ると、鞄が無い!!一瞬裸で家まで帰らねばならないのかとドキッとした。が、ポロシャツ、ズボン、バスタオルはあったので、バスタオルをふんどしの様に使ってその部分を保護し、ズボンとポロシャツで自転車で家に帰った。幸いなことに貴重品入れの中にはサングラスで無い方のメガネを入れてあったので、帰りも無事に自転車に乗ることができた。メガネをつけてから念のためもう一度脱衣室に戻り、本当に鞄が無いかもう一度隈なく探した。トイレの中まで探した時、なんと便器の床の隅に僕の鞄が捨てられてゐた。僕はそれを取って中を調べた。すると、バナナと水は取られずに残ってゐた。ヘアートニックやローション、耳かき、爪切りも無事であった。なくなってゐたのは、サングラスと下着上下とステテコと自転車用の雨具とであった。犯人は僕の鞄を取ってトイレに入り、トイレの中で自分の欲しいものだけ取り出してあとは床に捨てて逃亡したものと思はれる。それにしても、なんのお金にもならない下着や、度の強いレンズの入ったサングラスなど何の役にもたたないのに、なぜあんなものを持って行くのだらう。貴重品が無事であったのは不幸中の幸いである。