ベネッセの情報漏洩事件

水 旧暦 6月20日 先勝 戊子 三碧木星 Reinhold Reine V29 23898日目

ベネッセの顧客情報漏洩問題がこのところ毎日の様に新聞に出てゐたが、結論としては外部業者の派遣社員の仕業であるらしい。将来的にこの手の犯罪を防ぐのは難しいのではないかと思ふ。と言ふのも、データベースにアクセス出来るたくさんの人たちのうち、たった一人から短時間に全ての情報が漏れてしまふからである。99% まで教育が行き届いても、残りの1%がをかしなことをすれば、その会社の方針の評価は99点ではなく0点である。今回の様に「漏れてゐるのではないか」と消費者から疑ひを発表する場がこれからも用意されなければならないと思ふ。住所、氏名、年齢、性別の情報だけなら漏れても実質的に深刻な被害が出ることは少ないだらうと思ふが、パスワードなどが盗まれると深刻である。そもそも名簿業者などといふ聞き慣れない業種が世に存在すること自体、不自然な気がする。スウェーデンにもその様な業種があるのだらうか。何しろこの国では、氏名が分かってゐれば、その人の住所と電話番号を誰でも簡単に調べられるカラクリがある。個人情報保護の常識のベースのレベルが日本とは全然違ふ。さういふ面からは、日本の個人情報保護は行き過ぎで厳しすぎる感じもするし、その分、今回の事件のマスコミの扱ひ方の大きさにはやや違和感がある。情報漏洩の背後に大きなお金の流れのあったことが一番の問題であるが、さうなる原因は日本の情報の過保護と無縁でないと思ふ。