進化と遺伝子

土 旧暦 10月28日 先勝 庚子 六白金星 Andreas Anders V48 23671日目

この地上に住むあらゆる生き物は、開闢より数へきれないほど何代にもわたって命をつなぎ、その間に環境に適合し、天敵から身を守る工夫をして生き延びて来たのだと思ふ。例へば海底に住む生き物がその外観が背景と全く同じ模様をして、自分がそこにゐることを敵に覚られないやうにしてゐる様子をテレビなどで見ると感動してしまふ。進化とは生き延びる過程を言ふのであらう。進化は何万年にもわたる過程であるかしれないが、一代のうちに遺伝子は環境から刺激を受けてどれだけの変化をするものであらうか。もしも、一代では全く変はらない、つまり、親の遺伝子の全くのコピーが子に伝はるだけであったら、如何に何万年の星霜を経るとも進化は起きないはずである。生命の中であの二重らせんのDNAが生成される時、自分の代で学習したことをどうやって遺伝情報として伝へやうとするのだらうか。精神の緊張体験も遺伝情報の更新に影響するのだらうか。山本五十六はお父さんが56歳の時の子であると聞いたが、年老いて出来た子の方が若い時に生まれた子より、親の学習時間が長かった分だけ優秀になるといふことがあるのだらうか。それとも20歳くらいまでに学習したことしか遺伝情報の更新に寄与しないのだらうか。生命は不思議だ。