アジアの緊張に思ふこと

水 旧暦 10月18日 先負 庚寅 七赤金星 Pontus Marina V47 23661日目

日本、中国、韓国などを含むアジアの情勢は、民間レベルでは交流があっても、国のレベルでは対立が段々厳しくなって来てゐる。アジアの国々に友達を持つ人も多いと思ふが、国のレベルで対立してゐるとやりにくいこともあるのではないだらうか。近隣の島の所有をめぐってある時から急激に関係が悪化したやうに見受けられるが、実は潜在的にはずっと前から反日感情があって、それが島の所有に絡む事件で俄に露呈したやうにも思はれる。日本は妬まれてゐるのではないかと思ふ。日本人の一般の暮らし方や社会の様子が外国で理解されればされるほどその妬みが大きくなる一方ではないかとも思ふ。多分、調子良く先行する奴をなんとかして転ばせたいと言ふ気分であらう。今やアジアのどの国も高い技術と経済を有してゐるから、日本人にすればそれほど妬まれる謂れはないのだが、やはり妬まれてゐる。慰安婦問題にしても、確かに歴史的には悲しい過去があったが、戦争の歴史は何も慰安婦問題で代表されるわけではなく、もっともっと広範な目で見た歴史認識が要ると思ふ。繁栄に慣れきって育ったものがその価値観の儘で昔の事象を見ても正しい認識は得られない。それなのに何故今それを問題にするかと言ふと、それは結局妬ましさに裏打ちされた言ひがかりのやうなものだ。うつむいたままいつまでも昔のことをほじくるものに明るい未来が訪れることはあるまい。日本も先の戦争では広島と長崎に原爆を落とされ、東京を始め主要都市が焼かれ、シベリア抑留まで体験したが、その歴史を正しく語り継がうと言ふ思ひはあっても、それに基づいて国のレベルで何十年もしてから、アメリカやロシアに改めて謝れとは言はない。戦争と言ふものはお互ひに悪いところがあるから起きるものであることを知ってゐるからだ。悪い奴に謝らせなくても天は必ずそれぞれに応じた報ひを与へることを知ってゐるからだ。歴史とはさういふものだ。この頃、日本は右傾化してゐて、ヘイトスピーチとかもあるさうで非常に心配であるが、さうであるからこそ、諸国間ではお互ひに刺激的な議論を控へて欲しいと思ふ。折しもアメリカからキャロライン・ケネディ大使が駐在されることになった。明るいニュースであると思ふ。