因果応報

日 旧暦12月22日 先負 乙亥 三碧木星 2e. trett.d. Laura Lorentz V02 22986日目

この世に生きていると、様々な事象に出くわす。それらは偶然のように見えて、実は過去からの深い因果関係によってその事象が起きているだけなのではないだろうか。それが僕らには分からないから、偶然という言葉を使ってすませているだけのことではないだろうか。そんな風に思うときがある。この世は矛盾に満ちている。正直者はばかを見るように思われることもある。悪い人間が大手を振って生きているように思われることもある。「天道是か非か」という嘆きは紀元前から、人類の歴史と共にあった。けれども、もしかすると、そのような矛盾さえも、実は因果律によって規定を受けているだけのことではないのかと疑ってみることは興味深い。もしも因果律を根本から信じ、真理として受け入れるだけの心の用意ができれば、それはまたとない心の救いをもたらしてくれるようにも思う。人は何故歴史を学ぶか。それは、目に見えない因果律を少しでも明らかにしようとするためである。歴史ばかりではない。多入力多出力の複雑な系の解析も伝達関数の同定も、結局は因果律を明らかにする営みである。かくして因果応報は、僕にとって、親鸞やイエス・キリストの言葉に比肩する位、宗教的なよりどころとなりつつあるのを感ずる。