午後のバス

水 旧暦6月20日 先勝 丙子 六白金星 夏土用入 Margareta, Greata V29 22806日目

接近している台風の影響で朝から曇り空で、空気はひどく湿っていた。ホテルをチェックアウトして午後3時まで仕事をする。そして夕方のバスで成田空港に向かった。バスに乗る少し前から強く雨が降り始めた。風はそれほど強くもなかった。停車場から少し離れた駅の建物のかげで雨をよけてバスを待った。バスは時刻表通りに来た。僕の他には乗客がいなかった。運転手ひとり、乗客ひとり、ちょっと豪華気分である。しばらく行くと乗客はふたりになった。いくつかの地点に寄ったが、客は増えなかった。ようやく成田空港にかなり近づいたあたりで、アジア系の若い男たちが5,6人乗り込んで来た。3時間ほどもバスに揺られた。あまり本を読む気にもなれず、ぼんやりと窓の外を眺め続けた。高校時代にバス通学していた頃も、いつもバスの中では夢ばかり見ていたなと、そんなことを思ったりする。いつまで経っても僕にとって乗り物に乗る時間とは夢見る時間である。時間の使い方が下手かもしれないが、そんな無駄もあって良いのさと自らを慰める。空港でバスを乗り継いで近くのホテルに入った。エレベータですれ違うのは外国人客ばかりである。明日はいよいよスウェーデンに帰ることができる。うれしい。