政権さえ代われば、、

火 旧暦 1月13日 先勝 辛丑 二黒土星 Sigfrid V7 22650日目

エジプトのムバラク大統領が辞任して、多くの国民の喜ぶニュースを見たが、政権交代さえすれば必ず社会は良くなると、人々は何を根拠に思うのであろうか。これだけ多くの人たちの反感を買っているところを見れば、大統領は長期政権のうちに政治を私物化するようなことがきっとあったのだろうと思うけれども、それはそれとして、はたして取って代わった政権にどこまで指導的能力があるかどうかはおのずから別問題である。現代のように複雑な問題が幾重にも重なった時代には、誰が政治をしてもあっと驚くようなすばらしい解決方法が見つかるわけは無いのだ。そうしてやがてまた、新しい政権でもやっぱしあかんかったなと言って、失望を新たにするだけなのだ。政権交代しても社会はちっともよくならないことはよそのどの国よりも日本人が良く知っているはずだ。もしも日本の今の政権に存続の許される理由がひとつだけあるとすれば、それは、他の誰がリーダーになっても社会が変わらないのであれば、あえて代わる必要もないではないかというだけの理由である。それほどまでに今はリーダーの不在の時代であると思う。