IKEAの家具

日 旧暦5月12日 仏滅 丙戌 五黄土星 Margit Margot 4e. tref. V24 21675日目

IKEAの家具といえばスウェーデンの代表的家具メーカーである。ヨーロッパを中心に売り上げを伸ばしている。最近では日本にも進出し、販売実績も好調らしく、船橋、横浜についで、神戸にもお店ができた。新店舗はさらに増える勢いである。昨日の新聞にIKEAの記事が出ていたので、そのことを少し書く。IKEAの創設者は Ingvar Kamprad と言い、82歳のおじいさんである。もはや私は年で経営陣から身を引いているよと言いながら新聞では影響力の強い発言をしている。IKEAの最初の二文字はこのおじいさんのイニシャルから取られている。IKEAは、環境を破壊しないようにという方針を掲げ、従来から家具の輸送を如何に低く抑えるかに高い関心を示して来ているが、今後はさらに生産地を消費地のできるだけ近くに引越すことが方針であるという。家具の種類によっては、生産にかかるコストより輸送にかかるコストの方が高いものすらあるという。短い輸送で済む様にすれば、それだけ二酸化炭素の排出量も抑えられると期待できる。スウェーデンではインターネットが発達するずっと以前から一般にカタログによる通信販売が発達していた。しかし、IKEAはその路線を行かず、今でもネットを通じた商品の販売に消極的である。その理由は、家具などのような大物を買うには、実際のものを見て買った方が安心できる、という消費者心理を重視していることによる。また、CDのようなものであるなら、通信販売でも、封筒に入れるだけで簡単に送ることが出来るが、家具はなかなかそうはいかない。勢い、経営は、輸送システムのあり方に着目するようになる。IKEAの売り上げは1997年に54億ユーロであったものが、2007年には198億ユーロに伸びた。その売り上げの82%はヨーロッパで、15%が北米で占められ、アジアとオーストラリアにおける売り上げの総計は3%にすぎない。世界の24カ国に231店舗を有し、そのカタログは11カ国で27の言語により1億9,100万部発行されている。スウェーデンでは毎年秋のはじめになると、各家庭の郵便受けに新しいIKEAのカタログが配られる。IKEAのカタログは僕ひとりの秋の季語になっているのである。