グスタフ・アドルフの日

火 旧暦9月27日 大安 甲辰 ニ黒土星 Gustav Adolf, Gustav Avolfsdagen V45 21455日目 5.3℃

スウェーデンの歴史で最も有名な王様といったら何といってもグスタフ・アドルフであろう。17世紀にスウェーデンが近代国家として大きく発展したのはこの王様の指導力によるところが大きい。ヨーロッパが三十年戦争とよばれる様相を呈していた頃、スウェーデンは大陸に軍隊を送った。ハプスブルグ家やカトリック諸侯のヨーロッパでの勢力拡大に抵抗し、ドイツで戦って戦果を上げた。破竹の勢いで勝ち進んだらしい。グスタフ・アドルフは自ら戦場に赴いたが、1632年の今日、リュッチェンで戦死した。ストックホルムでは直ちに王女クリスティーナが国王となる。この女王がまた素晴らしい指導力を発揮した。女王は当代最高の学者の教えを直接請いたいと願い、晩年のデカルトスウェーデンに招聘している。グスタフ・アドルフの遺体はスウェーデンに送られ、ニーショッピング城に安置された。この引き揚げ船がニーショッピング港に入ってくる様子を描いた絵が、昔は城内の博物館に展示してあって、僕の好きな絵であったのであるが、この頃はこの絵を見かけることが無い。偉大な英雄であった国王はその後1年間にわたって城内に安置され、国王を尊敬する多くの人達からの弔問を受けた。王女クリスティーナも少女時代をこのニーショッピング城で過ごしている。中に入るとクリスティーナの間とよばれる部屋もある。お城のまわりの木々の横を僕は毎日すり抜けて仕事に出るが、この木々は当時の様子を今も覚えているであろうか。