日記のあとがき_2017

日 旧暦 11 月 14 日 赤口 壬辰 二黒土星 Nyårsafton Sylvester V52 25163 日目

さよなら平成29年、丁酉の年。僕にとって今年は良い年であった。いや、本当に良い年であったかどうか、しっかりと分からないのだが、もし本当にひどい年を体験すれば、何事もなかった年は相対的に良い年であったなと思ひ当たるに違ひない。それを思へば今年は良い年であったことを心から感謝したい。だが、僕はケチなので、もし日本に居たとしても、大晦日や初詣に神社仏閣へ出かけてお賽銭をはずむことを一切しない。魂の救済を金銭に求めてはいけない気がするのだ。不遜だらうか。そんな固いこと言はずに形だけでも真似しておけば良いのだ、触らぬ神にたたりなし、と考へる人にも同意できない。その様な風習がヨーロッパにないのはありがたい限りだ。この頃は教会の献金スマホでできる時代になった。匿名性の高い現金の寄付ではなくて、誰がいくら献金したかが記録に残る時代になった。何か事件が起きると、情報が不透明だと言って糾弾される現代。情報は常に公開されてこそ民主的であるとポジティブに評価される現代。それでは心のうちに秘密にしておくべきことは何もあってはいけないのだらうか。そんなことはないと思ふ。何を秘すべきで、何を公開すべきか。インターネットなどで情報公開の手段が極度に簡易化した現代において、その判断は年々難しくなる気もする。

つぶやきを 胸に納めて 年の暮れ