「働き方改革」の前に

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この頃「働き方改革」といふ言葉をよく見かけるが、生産的な観点からいきなり改革を目指すのではなく、もっと消費者の意識の改革の方を先行すべきではないかと思ふ。日本では「お客様は神様です」的発想が今でもある。それは生産する側の心構へとしては悪くないが、消費する側がそのまま受け取ってはいけない言葉である。でも結果として、消費者はサービスを受けるのが当たり前になってゐる。そのサービスが過剰で、その分、見えないところにどれだけのコストがかかってゐるかを消費者は意識しようとしない。日本人の労働時間が多いことの要因にこのサービス過剰があると思ふ。これから先、少子高齢化が進めば、消費者はこれまでと同じ様なサービスを同じ対価で受けられなくなることも十分考へられる。最近ヤマト運輸の宅急便料金改定のニュースも見たが、それもこのことと関係するかもしれない。今のうちに価値観を修正して、社会的な常識として「自分でできることは自分でやる」、「多少不便な事があっても受け入れる」方向を消費者は目指さないといけないのではないか。過剰サービスをリーゾナブルな程度までに下げれば仕事量は減るだらうから残業は自然に減ると思ふ。「働き方改革」はその次の段階で考へれば良いと思ふ。