もんじゅの行方

金 旧暦 1月8日 友引 己酉 一白水星 上弦 Rikard Dick V6 23739日目

日本経済新聞の今日の朝刊と夕刊とで書かれてゐる内容が微妙に違ってゐるやうでやや分かり難かったが、高速増殖炉もんじゅは、もはや、次代の核燃料を供給するための設備としては使はれなくなるやうである。つまり、このことは核燃料サイクルといふ国家の基本方針が大きく転換したことを意味する。これは、原子炉をいつどの様に再稼働させるかといふ問題よりも遥かに影響力の大きい問題であると思ふ。日本の優秀なエリートたちが相談してその様な結論に達したのであれば、僕らは何とも言ひ様はないが、将来の日本のエネルギーをどうするかといふ百年のスパンの観点から見れば心配である。オリンピックの招致とか、富士山の世界遺産登録とか、アベノミクス効果とか、日本経済はこのところ一見順調な話題に囲まれてゐる様に見えるけれども、一方で、貿易赤字が大きく膨らむ等、心配な要因も少なからずある。どんな国にも栄枯盛衰があるし、おごれるものは久しからずといふ。心配ばかりしてゐても始まらないが、核燃料サイクル計画からの撤退が、長期的には日本経済の不安定を招くきっかけにならなければ良いがと切に思ふ。

春雨を うましと鳴くか 庭の鳥

The birds in the garden were trilling at the taste of spring rain