暁の春眠

日 旧暦3月11日 先勝 壬辰 八白土星 Harald Hervor Palmsöndagen V13 23063日目

正体ない眠りに落ちて、つけっ放しのラジオの低い声に気が付かない。が、突然島倉千代子に「あれは儚い恋だったわねェ」と耳元に迫られて目が覚めた。ある筈もない思い出をさがして、「そういえばそうだったな」と粋な男を演じている。それからしばらくは夢とうつつの間を行き来した。そのうち二葉亭四迷の小説の朗読が始まった。見事な朗読に心からほれぼれした。女優の菊川怜の朗読であった。その後はまたうとうとする。ラジオ体操の時間になったが起きる元気がない。横になったまま夢の中で手足を伸ばしたりジャンプしたりイメージ体操をする。するとどうだろう。まるで本当に体操をした時の様に体が軽くなった。その後、また知らないうちにうとうとしたらしい。あたりがすっかり明るくなってからようやく起き上がる。窓の外には昨日の嵐がうそのように青い空が広がっている。春一番の後は寒くなることもあるが今日はどうだろう。食堂に行き朝食をとる。今朝の団体客は中学生のようであどけなくお行儀が良い。朝食の後は一風呂浴びてその後はまた臥した。4月最初の日曜日の朝はこのように過ぎた。