格差社会

水 旧暦 9月24日 友引 壬申 七赤金星 立冬 下弦 Ingegerd Ingela V45 23283日目

もしも人材の質が低下しているなら、教育を与えて向上させれば良いのであるが、それがそう簡単にはいかない。社内教育はむろん大事であろうと思うが、多分それ以前のレベルにも達していない人間を入社後に教育するのは容易なことではない。どこそこの会社に勤める人間がこれこれの事件を起こした、などとニュースで流れることがあるが、それらはその会社の社員教育が悪いせいだと思う人はいない。もしそういうレベルに至るまで、会社が人間を教育しなければならないとなると、それは社会の損失でもある。では学校教育が悪いのだろうか。それもあるかもしれないが、僕は家での育ちが悪いのではないかと思う。食事をとるのもばらばらで、話し合いもしない家が多いのではないだろうか。今はよく格差社会と言われるが、格差が広がっているのは貧富の差であるよりも、むしろ本当の家庭の愛を受けて育つものとそうでないものの差が広がっているのだと思う。愛を受けて育つと言うことは言葉の中で育つと言うことである。これからの時代は英語ができないといけないとか思い込んで、小さい頃から英語をやらされて、自分の言葉で自分の考えをまとめてみることができないうちに大きくなった人間が増えつつある。言葉は小説家のためだけにあるのではない。普通の人が実際の生活の中でぶつかった困難をどうやって解決するかを考えたり、人に説明したりするためにあるのだと思う。その辺の感覚がずれている人が多いように思う。