朝食

月 旧暦 4月14日 大安 癸未 五黄土星 Charlotta Lotta V20 23833日目

スウェーデンに居る時も日本に居る時も朝食はヨーグルトにしてゐる。否、正確に言ふと、スウェーデンに居る時は filmjölk と言って、ヨーグルトとは似て非なるものを食べてゐる。その製品名も『おなか」と言ふ日本語が当てられた filmjölk を毎日食べる。日本に来ると「ブルガリア」を毎日食べる。ヨーロッパでは日本を食べ、日本ではヨーロッパを食べる感じだ。人は東に住めば西を恋ひ、西に住めば東を恋ふ。その中にバナナやリンゴやキウイを刻んで入れて、さらにきな粉と青汁の粉をまぶす。それをぐちゃぐちゃに混ぜて食べる。それとは別に目玉焼きとハムとキャベツを皿に盛って食べる。それで朝食は充実した感じになるが、その準備にちょっと時間がかかる。この頃は血糖値が落ち着いてくれてゐるので、その他にさらに食パンも食べる様になった。トースターで焼くのではなく、上下対称の蓋付フライパンで焼く。片面が焼けたらひっくり返して焼けた方の面にマーガリンとコンデンスミルクをたっぷりつけてまた蓋をしてしばらく措く。かうして出来る焼きたてのパンは実にうまい。2枚目を食べたい欲望をかろうじて抑える。このパンの味は日本の味だ。スウェーデンのパンは固い。その固さがまた別な旨味を醸すのだが、僕は日本の食パンの方が好きだ。同居人などはもっぱらスウェーデンのパンを旨い旨いと言って食べてゐる。昔、スウェーデン人と一緒に長く日本に出張に来てゐた時に、「ねえ君、僕はそろそろ本当のパンを食べたいのだがどこかに食はせてくれるところはないかね」と聞かれて困った思ひ出もある。