火鉢生活

土 旧暦 3月6日 友引 丙午 四緑木星 清明 V14 Irene Irja 23796日目

清明といふのに寒い。ガラス戸の中に居れば日が射すと暖かくなるが、外へ出ると風が冷たい。寒くてもうぐいすは鳴いた。ラジオ深夜便が終はった時に最初の声を聞いた。昨夜はラジオをつけっ放しで寝たのだ。大体は寝てゐるのだが時々歌が聞こえて目が覚める。そのうちにまた寝てしまふ。夜中に「遠くへ行きたい」をフランス語か何かでやってゐて、シャンソン風に聞こえて良いなと思った。うぐいすは僕に早く起きろと催促する様に鳴く。僕は「もっと寝かせてくれよ」と言って寝て仕舞ふ。そして遅く起きた。暖を取るのに火鉢を使った。僕が子供の頃は暖を取ると言へばこたつか火鉢であった。日本が高度成長期に入った頃、我が家も石油ストーブに変はったが、もう使はなくなった炭が何十年も小屋に仕舞ってあった。使ひ切らなければもったいないと思って毎日火鉢や七輪に炭火をおこしてゐる。炭火は不便なこともあるが、落ち着いてなかなか良い。あの備蓄されてゐる炭が無くなったら、炭を買ってでも火鉢生活を続けたい気もした。